チャント母さんの絵本の中を覗いてみれば

~絵本や本を通して、ふと思い出したことを綴ります~

子供が社会人になって、今、思う正直な気持ちー⑤ の巻き

「どんな絵本を選ぶか」のヒント③

前回の続きから

『三、「動かない絵本の絵が、子どもの頭の中ではうごくのです」』より~

この章の中で、例として取り上げられている本を先に紹介しておきます。

 

 

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【まねをする子ども】というポイントで、お話をされたこと。

 

しろくまちゃんが冷蔵庫から、たまごを取り出し落としている絵があります。

2~3歳児くらいは、実際に、家の冷蔵庫からたまごを取り出し、わざと落として絵本のようになるのか体験を通して確かめる。この行為が、子どもの発達の中で、とても大切だという事。

又、子どもは、知っている絵本の途中のページをのぞき見しながら、昨日と同じ絵がついていることに安心し、いつも同じことが (絵本の中で)続くことに信じられない(不思議な)思いでいること。そうお話です。

このことを、おかあさんとウーフ(「くまの子ウーフ」)の、お話の中で、表現してあります。

「ぽんとわったら、いつもきまったものがでてくるんだ。~」と。

 

【絵本は絵を読むもの】 ~実際の園に通う子どもたちの様子から~。

2歳になると、絵をよく読めるようになり、” ぼーる”を、”球”と思った佐藤先生の園の子どもたちは、「だれか ぼーるをおさえて」というセリフに対し、

絵の中に、”ぼーる”がないと、口々に言うそうなのです。”ぼーる”(粉を入れるボール)をまだ知らないからです。

5歳になると、絵本の中のしろくまちゃんに向かって、片手で持たずに、両手で持つように教えるそうです。片手に持つから、たまごが落ちたのだと。

3歳の女の子は、しろくまちゃんがエプロンを3枚持っていることをみつけました。

ホットケーキが焼き上がる工程では、「ぽたあん」と初めに戻って、「はい できあがり」を繰り返して、自分の欲しいだけのホットケーキを焼きます。次のページで、お皿に4枚のホットケーキがのっていることに気付くと、それからは、4回焼くのです。

そして、お家で、実際にホットケーキを絵本の手順通りに焼いて、絵本の通りに切って、体験をするのです。

 

【子どもは絵を本物と見立てる】

1歳児組では、ホットケーキの焼けていくページの、一つ一つの絵をなめていったそうです。これは、絵に描かれたホットケーキを本物と見立てるので、脳の働きで、子どもには甘い味がするらしいのです。

この、見立て遊び=本物と思う(見立てる)ことが、想像の世界への第一歩となり、子どもの発達にとって、大切な役割をするのだと。

テレビ(動画)の映像は、なめないうちに消えてしまい、次の新しい映像に切り替わっていきます。絵本の良さは、映像が動かない、でも、動かない絵が、子どもの頭の中では、動くようになるという事。

「いたずらきかんしゃちゅうちゅう」では、子どもの頭の中で、色が付けられ、絵の中の機関車が、頭の中で走っていくのです。

 

佐藤先生は、「小学校低学年までは、親が絵本を読んであげて欲しい。絵を読んでいけば、子どもは色々なことを考え、思考力を身に付ける。そして、子どもと対話し、(子どもの)発言を大事にすることが必要。」とお話です。

 

「おかあさ~ん 読んで!!」 もう字が読めるようになっていても、我が子は、よくそう言って絵本を持ってきました。忙しい時には、「自分で読んだら」と言ったこともありましたが、「自分で読んだら、絵が見られない」と言っていました。

自分で読むときと、絵を読みたい時を使い分けている様子でした。

そして、「うんち」の本を見ては、鼻をつまんで、顔にシワをよせて、本当に臭いを嗅いでいるかのように。

くだものの本を読んでは、つまんで食べさせてくれました。

 

最近、冗談で、共有したかった記事を「読み聞かせしようか?」と話したら、自分で読むほうが早いからと、一刀両断、バッサリ断られました。

面倒に思うこともありますが、読み聞かせが出来る間は、継続してみて下さい。

親のほうが、子どもの面白い様子を垣間見ることができますよ。

 

そう言えば、間違いさがしの本は、見比べが上手で、違いを見つけるのが早く、トランプの神経衰弱は、昔から、かないません。特に、1位の賞金があるとね… 。絵をみる(捉える)のが、上手なんですよねぇ~。

 

次回は、『四、「絵本を読んでもらうことは、子どもにとって遊びなのです」』です。

続くー⑥